| 第11回中学生ビクトリア研修 佐々木敦斗の報告書 |
この旅は永遠に続く
10月15・16日
7:22
何人かの人が完徹したそうだ。きのうも疲れているはずなのに・・・。大丈夫か心配。僕は4〜5時間寝た。バンクーバーの町がうるさかったせいもある。
7:42
涼太君への手紙を書き終える。同室の2人は寝た。やはり疲れている。
8:33
お疲れムードの朝食。ほとんど食えない人もいた。逆に、元気な人もいて驚く。
9:00
同室の2人は外に散歩に行ったが、僕はポーターへの対応があるかもしれないと思い、部屋に残る事にする。1209号室にモーニングコールを入れてほしいということなので、起きていよう。
9:50
バス内は静か。完徹した人たちは本当に疲れている。「時差ボケを無くせる」といっていたが、心配だ。
バンクーバーはネオンがすごくて、夜でも車の音や人の声がすごかった。何度か泊まった東京(五反田)よりもものすごくうるさかった。18Fだというのに・・・。でもなぜか離れたくはなかった。
〈ガイドさんの話から〉
・ テロ対策のため、アメリカ入国の際にはカナダ人、メキシコ人以外はデジカメによる顔写真と指紋をとられる。
・ バンクーバーの人たちは天気予報を当てにしない。
・ バンクーバーの交通手段として、バスが重要。カナダでは学生証がバス・パスになる。
・ カナダでは、シートベルトを締めないと100ドルの罰金を取られる。また、カナダでは、駐車違反をすると20ドルの罰金を取られる(日本の約5分の1)
・ TVのチャンネルは一般家庭で52個(2パッケージ)。チャンネルが多いため、学校でテレビの話題が出ることはほとんどない。
10:10
バンクーバー空港までかなり速い。1時間くらいかかるだろうと思ったら、わずか20分だった。
10:57
バンクーバー空港内の入国審査では、ポケットにハンカチを入れていたが、ためしに何も入っていないと言ってみる。しかし軽く通してくれた。そしてガイドさんとのお別れ。本当に知識のある、
いいガイドさんだった。
その後1時間25分のカナダ最後の自由時間があったが、ジュースを買うくらいで、後は休む。
飛行機は今点検中。頼むよ〜!
12:06
中野先生、光一郎さんと部活や学区について話す。中野先生はおもしろいし、本当にいい先生だ。
13:14
バンクーバーを出発する。僕が笑われているような気がした。馬鹿にされているのか何なのか気になる。どうも今日は運がない。失敗ばかりだ。
バンクーバー空港出発のとき、係の人に言った、「Thank you」これがカナダ最後の「ありがとう」になるのか?カナダ滞在で1番話した英語も、この言葉だった。滑走路に入ると、カナダの国旗、メープルリーフと、BC州の旗が見えた。何度も見てきた旗だったので何となく悲しくなる。さあ飛行機は離陸した!たくさんの思い出を乗せて!必ずこの地にもう一度帰ってくると誓おう。
14:41
飛行機は来た時よりも個人用テレビの設備がつまらない。来る時に半分しか見られなかった「海猿」をみる。機内食はビーフにする。野菜があまりおいしくない。
15:20
「海猿」を見終わった。日本では映画をほとんど見ないので、見られて良かった。寝よう。
15:44
日記を今一度見返してみる。本当にいいことを書いてきた。よくできたなと思う。ジェット気流で気体は揺れている。
15:55
高度上昇。エベレストより高い9000m。地球が球体だと分かる。
16:46
機体が大きく揺れている。機外カメラ(下)を見てもそのことが分かる。まるで小舟か、スリルがないジェットコースターに乗っているかのようだった。さっきジェット気流は抜けたって行ったじゃないか〜!寝るぞ。
17:42
雄太さんとは気が合う。まだ眠れない。ここからも地球が青く、丸く、美しいという事が分かる。
18:35
まだ寝れず。
18:41
ついに日付変更線をこえる。カナダの時刻ともお別れだ。
10月16日
12:19(日本時間)
寝られない。雄太さんも寝ている。
12:30
また機体が揺れだす。少しずつ到着予定時刻が遅まって行く。成田エクスプレスに乗れるか心配。パンフレットで見たが、京成スカイライナーというのがある。最後の手段はこれに乗って上野まで
いくしかない。
13:18
昼食なのかおやつなのか分からないが、機内食を食べる。窓の外に見える雲のショーを雄太さんと見ている。これが雲海と言うものか。ひまなのでリーダー研の時のように替え歌を作っている。
14:33
ジェットコースターに乗っているかのように揺れている。やっと日本に帰ってきた。遠くに陸地
が見える。房総半島だろうか。
14:43
日本をはじめて上空から見る。犬吠埼、九十九里浜などが見えている。耳がふさがってきた。
14:47
千葉上空。さすが関東有数の農業地帯。畑がたくさんある。ゴルフコースも見えた。かなりの低空飛行中。着陸は完璧。ショックはほとんどなかった。14:52着。
16:18
成田空港でスーツケースを取りに行くが、僕のだけが他の人のよりも10分ほど早く取れた。これはラッキーなのだろうか?税関ではカウンターミスで1番遅くなってしまった。成田エクスプレスは間に合ってよかったのだが、また途中で停車している。
16:29
成田エクスプレスの速度が遅い。大丈夫か?みんな疲れている。
17:01
夕日が見えている。まるで私達の到着を祝ってくれているようだ。
17:32
成田エクスプレスは1度止まっても2〜3分の遅れ。思ったより短い。その時間も計算に入れているのだろうか?乗り換えはある程度スムーズ。新幹線は1号車だ。
18:44
新幹線車内。僕はみんなにおもしろがられていた。(いい意味で)僕ってこんなキャラだっけ?日記を見せて〜とせがまれるが、僕の視点で書いてあるため、不快感を与えてしまうかもと思い、断った。敦斗氏というあだ名も定着したらしい。
19:26
この旅も残り1時間をきった。177時間と言う長い旅だった。今思えばたくさんのことがあった。台風22号による遅れという最悪のスタートを切った僕たち。でもそのことを忘れさせてくれたのは、カナダでの楽しい日々だった。文化的な違いに驚き、はじめはなかなかコミュニケーションが取れないでいたが、段々と言葉という違いを超えて、分かち合う事ができた。日本の文化も教えてくることができ、僕のこの研修の目的は達成できたと思う。カナダでの素晴らしい出会いを、僕は一生忘れないだろう。
2年生でこのような体験をさせてもらい。本当にうれしく思っている。来年は他の中学生たちにもこの気持ちを味わせたいと思っているので、来年行こうとは思っていない。でも来年僕は、この研修を体験したなかで唯一の中学生である。おそらく来年も3年生中心になるだろう。そうなるとぼくは同学年。リーダー研修会に行っているので、知り合いも多い。だから来年も研修アドバイザー的な存在として、何かの形で協力したいと思っている。
思えばここまでたくさんの人たちの支えがあった。その人たちのおかげで、素晴らしい研修を無
事終わらせることができた。本当に感謝している。
また、歴史は今に続いているということも実感した。新渡戸稲造先生が架けた太平洋のかけ橋があり、盛岡市とビクトリア市が姉妹都市を結んだからこそ、私達はビクトリアで研修ができたのだ。
この旅は終わったようにも思えるが、それは違う。この旅は、未来の僕の心へ、ビクトリアと盛岡に架けた小さな架橋に永遠に続いているのだ。僕が大人になって、もう一度この度を思い出す事が、絶対にあると思う。この研修で作った思い出はみんな素晴らしいものばかりだった。その思い出は、ぎっしりと書き込んだこのノートにたくさん詰まっている。
さて、はやては仙台へ。この旅も残り40分ほどだ。みんなと楽しんでいこう。盛岡駅のホームに降り立ち、あの素晴らしい盛岡の空気を吸うまでは・・・。
佐々木敦斗のカナダ日記 完